平戸とスパイスの歴史
16世紀、ポルトガルやオランダなどヨーロッパの船が世界で交易をしていた大航海時代。
平戸の港にはたくさんの商船が往来し、西洋人と平戸の人々が交わりながら生活していました。
その平戸の港で取引されていたのが、アジアから集められたスパイスの数々。

ヨーロッパでは、スパイスは肉の保存や香りづけとして使われており、人々の食生活には欠かせない存在となっていました。
その貴重さは、金や銀などと取引されるほどで、ポルトガルやオランダの商人たちは東南アジアから胡椒、ナツメグ、シナモン、カルダモン、クローブなどを輸入し巨万の富を築いていました。

地元平戸にも香辛料や砂糖などさまざまな食材が持ち込まれ、豊かな食文化を形成してきました。オランダ東インド会社の帳簿にも香辛料の取引が記録に残っています。
この貿易を支えていたのが平戸藩主ですが、第3代藩主の松浦隆信は、日本で初めて西洋料理を食べた人物でもあります。
『平戸英国商館の日記』の1615年の記録には、英国商館から隆信あてに豚や鶏などの食肉が贈られたことや、藩主自らヨーロッパの商人たちとたびたび食事を共にし、互いの料理を楽しんでいたことが記されています。
まだ日本では肉食文化がなかった時代でしたが、松浦隆信を始め、代々のお殿様はスパイスのきいたお肉を楽しんだのかもしれません。
平戸カレーのおいしさのひみつ
スパイスの歴史深い平戸で、カレーに魅了されたのがNVフーズの北村さん。今回のカレーセット全ての味を監修したのも北村さんです。
