平戸いのしし

平戸いのしし



ストーリー

おいしさと安全をとことん突き詰めた、特別なジビエ


どんぐりや栗を食べた、上質ないのしし肉

平戸の森は、かつて平戸藩主が飢饉対策として植林を推奨したと伝わるマテバシイ(どんぐり)や栗の木が多く繁り、他の地域のいのししと食べ比べて味がいいのが特長です。
イベリコ豚に似た深い味わいと木の実のような風味、上品でヘルシーな脂の甘さで全国のお肉ファンから指名買いされるほどの人気となっています。
他の肉と異なり、脂が多いほど上質とされるいのしし肉。焼肉や鍋で、ぜひその脂のおいしさを味わってみてください。

狩猟から販売まで自社で。徹底した衛生管理体制



平戸ファクトリー(平戸市田平町)ではジビエに対する不安を全て払拭すべく、徹底した衛生管理体制を整えて、安心安全はもちろんのこと、これまでにないおいしさを実現しています。

スーパーに並ぶ一般流通の食肉よりも厳しい基準である、厚生労働省の「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」とHACCPに基づいた衛生管理を行い、狩猟から運搬・加工・管理・販売まで、自社で一貫して実施。

さらには月に1回、ランダムに選んだ個体の肉を食肉保健所での菌検査に出し、安全性を何重にも確認しています。
イノシシが罠にかかると猟師さんから連絡が入り、職人がすぐに罠の場所まで出向きます。生きた状態でイノシシの外見や挙動から異常の有無を確認し、健康な個体だけが食材になります。


ストレスを与えないよう止め刺しその場で血抜きしたら、保冷車ですぐに処理場へ運び内臓を除去。
止め刺しからここまでを必ず1時間以内に完了させるので、臭みを一切残すことなく安全でおいしい「平戸いのしし」になるのです。

こだわる理由は、おいしさのため、地域のため。

近年西日本を中心に問題となっている、イノシシによる農作物の被害。森林率の高い平戸市内でも被害が広がり、平成27年度にはおよそ5,000頭ものイノシシが捕獲・廃棄されました。
大切な田畑を守ろうと、自ら猟師の免許を取った農家も少なくありません。高齢化が進んだ平戸の農家にとって農作物の食害はもちろん、イノシシの埋設処理という重労働が頭痛の種となり、放置による衛生問題にも発展しました。


そこで、行政と地元の若手が中心となって立ち上げたのが「平戸いのししプロジェクト」でした。イノシシを積極的に捕獲することで農家の負担や被害を軽減し、適切に処理してイノシシの命をおいしくいただきながら、地域おこしにつなげようという取り組みです。

販路拡大は地域のためとはいえ「猪は臭い、危険」という世間の認識が高いハードルとなりました。「食べたくもない人」や「食べたことのない人」に届けるためには、固定観念を覆すには、やりすぎるくらいの対策が必要。いのししのおいしさを突き詰めてみよう。

そんな思いで周囲の協力を得ながら、徹底した衛生管理の体制を整備。それが結果として最高のおいしさへの近道となったのです。 

平戸ファクトリー責任者の市山周さん
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